2023年09月01日

紙のプレス加工
(絞り加工)


材料:紙(厚さ2.0㎜)
径220㎜

厚さ2.0㎜で硬さのある紙を絞り加工した試作品です。
昨今、紙の加工のお問合せが急増しており、
自社内でどれだけプレス加工の技術が紙に応用できるか
試してみようという事になりました。

通常紙を器状にするには、熱や水分を加えたり、
モールドでの成形やPPなどを紙に含ませて成形性を良くする方法がとられます。
この試作品はそういった製法ではなく、
冷間プレス加工のみで成形しています。
紙は金属とは違ったむずかしさがあり、
形になるまでにかなり苦労を重ねました。

素材は限定的ではありますが、
ある程度の絞り加工は出来るという事がわかりました。
この試作では深さ15㎜の絞り加工をしています。
用途としてパッケージや容器などいろいろな可能性が広がります

★注目ポイント
①紙でも絞り加工ができるものがある
②縁(ふち)絞りより難しい、広フランジの絞り加工ができた(縁絞りの可能性も広がる)
③紙製のフタ・容器・パッケージなどに応用可。

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【プレス機を使用した抜き加工の特徴】

1. 金型を上下に取り付けるため、抜き方向が選べる
2. 抜きカス(または製品側)を抜き落とすことができる
*カス取り作業が不要(工程削減)
*小さな穴でも抜き落とせる(取り除きミスがない)
*一度にたくさんの抜きカスを排出できる
3. ストロークが大きいので立体的な加工ができる
*箱や紙管などに穴や切り欠きを入れることも可能
*折り・曲げ・絞りなどの立体成形も可能
4. 硬い紙・厚紙でも加工が可能
5. 加工精度が良い
6. 小さい穴・細い穴・鋭角な形状・複雑な形状もきれいに抜ける

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